第3回 (2014.1.9)

第11章 Carbohydratesをとりあげます。carbo「炭」- hydrates 「水化物」、もしくは糖質・糖鎖に関する内容です。

 

教科書の導入部分にもありますが、糖質に対する認識は大きく変わりつつあります。単なる栄養素・燃料としての糖質から、細胞自身の機能や細胞間相互作用を調節する糖質へと変貌を遂げつつあると思います。一方で、糖質の機能は各論として記述されており、その全貌がつかみにくいように思います。

教科書でも、第6版には美味しそうなパスタが写っていたのに、第7版ではいきなり足のX線写真になりました。さわりの部分は軟骨について書かれています。なぜでしょう?

 

講義では、

・代表的な糖、糖質関連用語(←授業なので・・)

・希少糖・糖化・AGEsの話

・代表的な糖鎖の構造と機能(←授業なので・・)

・感染症に関わる糖鎖

・血液型を決める糖鎖

・時に硫酸リッチな巨大糖鎖:プロテオグリカン

を取り上げる予定です。時間がはみ出すことが確実なので、翌週16日にも食い込むと思います。

 

自分の中でも糖鎖研究の全貌を消化できていないと感じることが多いので、中身がまとまるよう気をつけたいと思います。

 

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糖質研究者の会(Forum: Carbohydrates Coming of Age)で事務方を6年程担当していました。その頃お世話になった笠井献一先生の著書が送られてきましたので、紹介したいと思います。

「科学者の卵たちに贈る言葉」